ファスティング・断食に関するコラム

ファスティング(断食)で頭もスッキリ!脳に与える影響とメカニズムとは?

ファスティング・断食に関するコラム

今話題の「ファスティング」をご存じでしょうか?身体の中に溜め込んだ脂肪や毒素、老廃物を排出して、軽やかに身体をリセットする食事療法として注目されています。

身体の内側からきれいになる方法として知られている一方で、自己流で行うと、ただの「食べないダイエット」になってしまいます。そうなると効果が得られにくく、リバウンドの恐れもあります。そのため、正しい知識のもと行う必要があります。

また、ダイエットや美容とともに効果が期待できるものの一つとして、脳やメンタルへの効果も見られます。実際にビジネスパーソンにも注目されているようです。ではファスティングを行うことで、具体的に脳にどのような影響があるのでしょうか。

そこで今回はファスティングについて解説をした上で、脳やメンタルに対する効果やメリットについてご紹介します。

ファスティングとは

ファスティングとは「断食(fasting)」のことです。飲食行為を意図的に断ち、一定期間胃腸を休ませることで体内のお掃除やデトックス、むくみ解消、ダイエット効果が期待できます。

精神修行としてファスティングを行う宗教もありますが、現代では医学的に健康を目的とした食事療法を指すことが一般的です。治療面でも効果があることから、欧米諸国では肥満症の治療に、ロシアでは精神病患者の治療に、日本では心身症の治療に用いられることもあります。

現代版のファスティングでは、固形物を食べない代わりに、身体に必要な栄養素を摂るためのドリンクを併用する方法が多く行われています。ジュースを取り入れたジュースクレンズや酵素ドリンクを使った酵素断食など、やり方は多岐に渡ります。

こちらでは水とミネラルを含む専用酵素ドリンクのみで過ごすファスティングを推奨しています。

脳・メンタルへの影響

ファスティングを行うことで体内がリセットされ、身体に備わっていた本来の力が戻ることに着目しましょう。これまでに日ごろの忙しさや不摂生、間違った生活習慣などで機能が衰えていた人ほど、大きな変化を感じられるかもしれません。

精神の安定

ファスティングによって腸内環境がリセットされ、腸が本来の力を取り戻すことで、腸内のホルモンを分泌する機能も正常になります。腸内では「セロトニン」というホルモンが分泌されており、精神を落ち着かせる効果があります。

セロトニンは脳内で働く神経伝達物質の一つで、「幸せホルモン」とも呼ばれており、これが不足するとメンタルヘルスの不調の原因にもなると言われています。反対にセロトニンが充実していると、精神は安定し、ストレスが軽減されることが期待できます。考え方がポジティブになり、ストレスへの耐性もつきやすくなると言われています。

日本人は遺伝的にセロトニンを分泌しにくく、世界一不安を感じやすい民族とも言われています。ファスティングでセロトニンの分泌を促すことが期待できるのなら嬉しいですよね。

脳の集中力アップ

ファスティングを行うと、短時間であっても胃腸の消化の仕事が減ります。そのため血液を消化に取らないので、脳に十分な血液を回せるようになります。さらに脳細胞のデトックスも進んで活性化するため、ぼーっとしたり眠くなったり、物忘れすることが減り、感覚が研ぎ澄まされて、集中力や記憶力が上がる効果が期待できます。

ここ一番の勝負の時に集中力が高まるので、集中力アップの効果はアスリートにも注目されており、好記録や好成績に恵まれる確率が上がるようです。

また、前述したセロトニンの効果にはポジティブな考え方になるだけではなく、直感力を高める働きもあると言われています。

感覚が鋭敏に

ファスティングの効果の中には、頭が冴え、新しいアイデアが浮かんだり、これまで気付かなかったことに気付くこともあります。食事を断つため、味覚にも影響します。

これは食事から解放されることで今まで感じなかったことへ関心が向くためとも言われていますし、脳の集中力のアップによって、五感も研ぎ澄まされるとも言われています。味覚に敏感になり、これまで食べていた添加物入りの食べ物に抵抗感を覚えるようになる人もいるそうです。

特に日本人にはご飯やパスタ、パンなど炭水化物好きな「糖質ジャンキー」な人が多く、さらに甘いものを好む人も多いため、身体も脳もパフォーマンスが悪くなります。この糖質の中毒性が、空腹のイライラを起こしているので、ファスティング後には食の好みが変わる人も少なくありません。

疲れにくくなる

食事の後はよく眠くなると思います。それは食事を取ること自体が身体に負担をかけるからです。一日三食食べると、その消化エネルギーはフルマラソンと同じエネルギーを消費するそうです。また、食事を取ると摂取した栄養素が身体の中で燃焼するため、疲労の原因となる活性酸素が生まれます。

とは言っても、必要な栄養を取り入れるために食事を止めることはできません。そこでファスティングで一定期間のみ食事を断つことで、疲れをリセットすることができ、ファスティング終了後も疲れにくい身体を維持することができます。

睡眠時間が減る

ファスティングを始めると、お腹が空いて眠れないことや寝つきが悪くなることがよくあります。しかし、それは最初のうちだけで、2〜3日以降は嘘のようにぐっすり眠れるようになります。

また、睡眠時間が普段よりも減ったという声も多く聞きます。眠れないのではなく、短時間で十分深い睡眠が得られるようです。寝つきも良くなり、朝型の生活につながります。そうすることで時間に余裕が生まれ、空いた時間を他の作業に当てられるというメリットもあります。

まとめ

ここまで、ファスティングの脳やメンタルに関する効果について解説いたしました。

ファスティングによる脳やメンタルへの影響は大きく、様々なメリットが挙げられます。特に集中力が上がったり、感覚が鋭敏になる点は実感しやすく、この感覚を感じるために、ファスティングを繰り返す人もいるようです。中には加齢臭が消えたり、寿命が延びるといった研究結果もあるようで、加齢が気になる年代にも注目され始めています。

ただし、脳やメンタルへの効果は全て期待できるとは限りません。さらに体重や体型のように目に見える変化ではないので、効果が出ていても、自分では気付きにくい部分もあります。自覚がないからといって、行き過ぎたファスティングを行うことは絶対にやめましょう。

自分の体調は自分が一番感じることができます。専門家としっかり計画して、安全なファスティングを行いましょう。

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