ファスティング・断食に関するコラム

インスリン分泌は太る?血糖値が上昇するとなぜ太る?食事とインスリンの関係についてわかりやすく解説します

ファスティング・断食に関するコラム

最近、糖質制限ダイエットの流行などから「血糖値」や「インスリン」ということばを耳にする機会も増えたのではないでしょうか?

血糖値とインスリンは身体に対してどのような影響を及ぼすのでしょうか。ダイエットの前に役割とメカニズムを学んでおきましょう。

インスリン分泌に関わる基本用語をチェック

血糖値とは

血糖値とは、血液中のブドウ糖の濃度のことです。血糖値は食事によって「糖質」を食べると上昇します。

糖質とは

糖質とは、人間が活動するためにエネルギーを生み出す成分のことです。ご飯などの炭水化物のうち、食物繊維を除いたものが糖質です。

タンパク質、脂質と共に、食事から摂れる生命維持に欠かせない三大栄養素の1つです。

ブドウ糖とは

ブドウ糖とは、穀類、果物、砂糖などに含まれる単糖類の糖質です。消化器官から吸収されて血液に入ったブドウ糖は、「血糖」と呼ばれ、エネルギー源として体内で使われます。

このブドウ糖は、膵臓から分泌されるインスリンによってエネルギーに変換されます。

インスリンとは

インスリンはインスリンは膵(すい)臓から分泌されるホルモン(伝達物質)の一種です。 食後に血糖値(血液中のブドウ糖濃度)が上昇すると、それに反応して膵臓からインスリンが分泌されます。

血糖値が上がると太るメカニズム

ここからは血糖値が上がると太るメカニズムを学んでいきましょう。一般的に血糖値が上がると脂肪がつきやすくなると言われています。これは間違いではありません。

食事で、炭水化物などの糖質を摂ると、血糖値があがり、この血糖値の上昇を抑えるために膵臓からインスリンが分泌されます。

実はインスリンには、血糖をエネルギーに変換する際、脂肪に変えて身体に溜め込む働きがあるのです。

特に、糖質を過剰に摂取してしまい、ブドウ糖が余ると、それらは、消費されにくい中性脂肪となって蓄えられてしまいます。

そのため、糖質の過剰摂取や急激な摂取による血糖値の急上昇に伴い、インスリンが大量に分泌されることことで、肥満(太る)原因になります。

血糖値の急上昇は精神面に負のスパイラルを引き起こす

さらに血糖値の急激な増減は、気持ちがイライラしたり、急にだるくなったりと、精神を不安定にする効果が判明しています。

これは非常にやっかいで、イライラやダラダラは、さらに糖質を欲してしまう負のスパイラルに陥ってしまいます。

血糖値の急上昇は老化を加速させる

エネルギーとして身体に消化されきれなかった血糖は、中性脂肪として溜まります。それはやがてタンパク質と結合して変性をおこします。

このタンパク質と結合したものが劣化すると異常タンパク質(AGEs)が生まれます。この現象を「糖化」といいます。

中性脂肪の糖化が進行すると、肌ツヤがなくなります。さらに髪や骨の老化を進行させてしまいます。

血糖値は食事の仕方でコントロールできる!

当然、血糖値は食事でコントロールすることができます。血糖値を急上昇させない食習慣を身につけましょう。

血糖値を急上昇させない食べ方は意外と簡単です。それは食べる順番を意識して見直すことです。

守らなければならないルールは、「食物繊維」が多く含まれる野菜、穀類、キノコ、海藻類などから先に食べることです。

これらに含まれる食物繊維は、食事の際の糖質の吸収を緩やかにする働きがあります!

最初にサラダや漬物などで食物繊維を採り、白米、パン、麺類などの糖質を多く含む主食はあとから食べるようにしましょう。

また、ゆっくりかんで食べることも重要です。同じ量を食べたとしてもゆっくり噛むことで、糖質の吸収スピードはゆるやかに抑えられます。

ファスティングがインスリン分泌のバランスを整える!

みなさんは「ファスティング」という言葉を聞いたことはありますでしょうか?近年はダイエットや食事療法として注目されている健康方法です。

しばしば「断食」と翻訳されますが、現代におけるファスティングは、断食をメインとする食事療法全般を指す言葉になっています。

ファスティングの目的はインスリンをコントロールすること

ファスティングの目的の一つに、インスリンのコントロールがあります。単純に糖質を食べない時間や、何も食べない時間が長くなると、インスリンの分泌量が少なくなります。

現代的な食生活においては、常にインスリンが過剰に分泌されている場合が多く、ヒト本来の適切な量に戻るということです。

インスリンの分泌量が下がることで、「脂肪を溜め込みにくい体質」になることができます。

さらに、断食をすることによって、インスリンが出なくなる変わりにノルアドレナリンやコルチゾールというインスリンと反対の働きをする(脂肪やエネルギーを消費する)ホルモンがたくさん分泌されるようになります。

オートファジーによって代謝が活発に

また、ファスティングによりオートファジーとよばれる現象が起こります。オートファジーとは、細胞内のタンパク質を分解して、新しいタンパク質に作り変えることです。

当然古い細胞が新しくなるので、様々な健康バランスを整えたり、免疫力を高める効果が見込めます。

さらに注目したいのが先程ご紹介した「糖化」した細胞の生まれ変わりです。劣化した細胞を優先してオートファジーを起こすため、アンチエイジングや若返り効果が見込めます。

まとめ

インスリンが身体に及ぼす効果とメカニズム、さらにインスリンの分泌量を適正に保つ方法をご紹介しました。

常にインスリンの過剰分泌が起きがちな現代の食生活。一度ファスティングと食事療法によってインスリンの分泌量をヒト本来のただしい量に戻すことをおすすめします!

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